常連のお客様に、誕生日クーポンを送りたい。でも、公式LINEの管理画面を探しても、誕生日の人だけに送る設定が見つからない。
ツールを入れるほどではないし、友だち全員に毎月送れば無料の通数が減っていく。誕生月の人にだけ、どう届ければいいのかで止まっていませんか。
結論から言うと、公式LINEの標準機能には、誕生日に合わせて自動で送る仕組みがありません。そのかわり、無料のままでも「置いておく」「毎月の配信に添える」「チャットで1人ずつ送る」の3つの配り方で、誕生月のお客様にクーポンを届けられます。
管理人のNoahです。誕生日まわりで使える機能を、LINEヤフーの公式マニュアルと料金ページで1つずつ確かめました。半分AIの目線から見ると、誕生月の案内文を毎月考える部分は、ChatGPTに任せやすいところです。
この記事では、3つの配り方の選び方、誕生月の聞き方と控え方、クーポンの作り方、会計での確かめ方までをまとめました。読み終えたら、自分の店に合う配り方を1つ決めて、最初の誕生月クーポンを作れます。
全体像:自動では送れない理由
先に、3つの配り方を並べて比べておきます。違いは「誕生月のお客様に、どう届くか」です。
| 配り方 | 届き方 | 通数 | 毎月の手間 |
|---|---|---|---|
| 置いておく | リッチメニューやあいさつメッセージに置き、お客様に見つけてもらう | 使わない | ほぼなし |
| 添える | いつもの配信の最後に「今月お誕生日の方へ」と1行入れる | いつもの配信の分だけ | 配信のたびに1行 |
| 1人ずつ送る | 誕生月のお客様に、チャットでクーポンを送る | 使わない | 誕生月の人数分 |
どれも無料プランのままでできます。なぜ「自動で送る」が選択肢に入らないのかを、先に確かめておきます。
管理画面に誕生日の項目はない
公式LINEで送る相手を絞るには、「属性」と「オーディエンス」の2つの方法があります。どちらにも、誕生日で絞る項目はありません。
- 属性:友だち期間・性別・年齢・OS・地域。LINEの使われ方から推定した「みなし属性」
- オーディエンス:メッセージを開いた人・リンクを押した人・友だち追加の経路・チャットのタグなど、お客様の行動で分けたグループ
(出典:LINEヤフー for Business「絞り込み配信」マニュアル、「オーディエンス」マニュアル)
お客様の誕生日を店の側で調べる方法もないため、誕生日を知るには、お客様に聞くしかありません。属性とオーディエンスの使い方はLINEのセグメント配信のやり方でまとめています。
聞いた誕生月を、チャットのタグで「1月」「2月」…と分けておけば、タグごとに送れそうに見えます。
ただ、無料プランで作れるタグは5個まで、1人に付けられるのは1個までなので、12か月分には足りません。タグを300個まで作れるのは、月3,000円(税別)のチャットProオプションです。
(出典:LINEヤフー for Business「チャットProオプション」)
無料で使える3つの配り方
自動で送れないなら、「誕生月の人だけに送る」のではなく、「誕生月の人が受け取れる形にしておく」と考えます。それが上の表の3つです。
通数の面では、公式LINEの料金ページに、チャットの送受信・あいさつメッセージ・応答メッセージは通数に含まれないと書かれています。通数に数えられるのは、メッセージ配信(絞り込み配信やステップ配信を含む)です。
(出典:LINEヤフー for Business「料金プラン」)
つまり「置いておく」と「1人ずつ送る」は、無料プランの月200通に手をつけずに続けられます。
3つの配り方の選び方
どれを選ぶかは、友だちの人数と、お客様と直接話す機会があるかで決めると迷いません。
| 店の状態 | 合う配り方 |
|---|---|
| まず手間をかけずに始めたい | 置いておく |
| 月に1〜2回、決まった配信をしている | 添える(置いておくと組み合わせる) |
| 常連が中心で、誕生月の人が毎月数人 | 1人ずつ送る |
| 誕生月の人が毎月何十人もいる | 置いておく+添える。1人ずつは手が回らない |
3つは組み合わせられます。迷ったら「置いておく」から始め、慣れたら「添える」か「1人ずつ送る」を足すのが、小さな店には続けやすい順番です。
置いておく:リッチメニューとあいさつ
誕生月クーポンを1枚作り、リッチメニューのボタンや、あいさつメッセージに置いておく方法です。お客様が誕生月に自分で開いて使います。
- リッチメニュー:ボタンの1つを〔誕生月クーポン〕にする。トーク画面の下にいつも出ているので、思い出したときに開ける
- あいさつメッセージ:友だち追加した人に「誕生月にご来店の方は、このクーポンで〔デザート1品〕サービス」と最初に伝える
一度置けば毎月の作業はほとんどありません。そのかわり、誕生月に思い出してもらえるかはお客様しだいです。リッチメニューのボタンの組み方はLINEリッチメニューの作り方、あいさつメッセージの文面はあいさつメッセージの例文と設定で扱っています。
添える:毎月の配信に1行
いつも送っている月初めのお知らせなどの最後に、「今月お誕生日の方へ」とクーポンを添える方法です。「置いておく」だけでは忘れられがちな部分を、毎月の配信で思い出してもらいます。
1回の配信には吹き出しを3つまで入れられ、3つまでなら、送った相手1人につき1通と数えられます。いつもの配信の吹き出しが2つ以内なら、クーポンを3つ目に足しても通数は増えません。(出典:東京都デジタルサービス局 ガイドライン)
誕生日のためだけに配信を1回増やすのは、無料の通数を考えると割に合わないことが多いです。「誕生日のための配信」ではなく「いつもの配信のついで」にするのが、この配り方のポイントです。
1人ずつ送る:チャットで渡す
誕生月のお客様に、管理画面のチャットからクーポンを1人ずつ送る方法です。公式マニュアルによると、チャットではテキストのほかにクーポンも送れます。(出典:LINEヤフー for Business「チャット」マニュアル)
チャットの送信は通数に入らないので、何人に送っても月200通は減りません。「〇〇さん、お誕生日おめでとうございます」と名前を入れて一言添えられるのは、この配り方だけです。
送る相手は、管理画面のチャットの一覧から選びます。次の見出しで扱うように、誕生月をトークで送ってもらうと、そのお客様がチャットの一覧に並び、記録も残せます。チャットを使うには、管理画面の応答設定でチャットをオンにしておきます。
毎月の作業は、月初めに〔15分〕ほどの次の流れです(人数が〔5人〕前後の場合の目安)。
- 手元の一覧で、今月が誕生月のお客様を探す
- 管理画面の「チャット」でそのお客様を開き、ノートの誕生月を見て本人か確かめる
- 「〇〇さん、お誕生日の月ですね」と一言を送り、続けて今月のクーポンを送る
- 手元の一覧に送った日を書いておく
一言の文面は、あとで紹介するChatGPTの指示文で毎月作れます。誕生月の人が毎月十数人を超えてきたら、1人ずつは負担になるので「添える」に切り替える目安です。
誕生月の聞き方と控え方
「添える」と「置いておく」はお客様の誕生月を知らなくても始められます。「1人ずつ送る」を選ぶなら、先に誕生月を聞いて控えておく必要があります。
聞くのは月だけにする
クーポンを送るのに必要なのは誕生「月」だけです。生まれた年や日にちまで聞く必要はありません。
月だけなら、お客様も答えやすく、店の側も預かる情報が少なくて済みます。聞くときは「誕生月にクーポンをお送りするため」と、何に使うかを一緒に伝えます。
聞くタイミング:会計・予約・チャット
聞く場面は、お客様とすでにやり取りしているところに乗せます。新しく聞くための配信を作る必要はありません。
- 会計のとき:「LINEで誕生月を送っていただくと、誕生月にクーポンをお届けします」と声をかける
- 予約のやり取り:LINEで予約を受けている店なら、予約確定の返信に一言足す
- あいさつメッセージ:「よろしければ誕生月を数字で送ってください(例:10)」と最後に入れておく
どの場面でも、お客様にトークで送ってもらう形にしておくと、そのお客様がチャットの一覧に並び、あとでクーポンを送れます。
控える場所:ノートと手元の一覧
誕生月が届いたら、2か所に控えます。
- チャットのノート:そのお客様のチャット画面に「誕生月:10月」と書いておく。無料プランでは1人につき1件まで
- 手元の一覧:紙の台帳かスプレッドシートに「月・LINEの表示名」を書いておく
ノートはお客様ごとの画面に書くものなので、「10月生まれの人を一覧で出す」ことはできません。月初めに送る相手を探すのは、手元の一覧のほうです。ノートは、送るときに本人で間違いないかを確かめるために使います。
クーポンの作り方
誕生月クーポンも、作り方は普通のクーポンと同じです。管理画面の「クーポン」から「作成」を押し、獲得条件は「条件なし」を選びます。誕生月クーポンならではの決めどころは、次の順番です。
入力欄の1つずつの説明はLINE公式アカウントのクーポンの作り方でまとめています。ここでは、誕生月クーポンで迷いやすいところだけを扱います。
有効期間と利用方法の書き方
クーポンの有効期間は、作るときに日付で決めます。お客様ごとに「誕生月だけ」を設定することはできないので、配り方によって分けます。
- 置いておく:有効期間を〔年末まで〕など長めにし、利用方法に「誕生月にご来店の方が対象です」と書く
- 添える・1人ずつ送る:有効期間をその月の1日〜末日にし、クーポン名を〔10月のお誕生日クーポン〕にする
利用方法の欄には、誰が・いつ・どうやって使えるかを書いておきます。会計で確かめることがあるなら、それもここに書きます。
使用回数を「1回のみ」にすると、同じお客様は2回目を使えません。「置いておく」で1枚を長く使う場合、翌年も同じクーポンでは使えなくなるので、年が変わったら作り直します。
毎月コピーして作り直す
保存したクーポンは、あとから編集できません。毎月のクーポンは、前の月のものを「コピー」して、クーポン名と有効期間だけを変えて保存すると早く作れます。
入れ替えるときに気をつけたいのが、古いクーポンの置き場所です。あいさつメッセージなどに設定したままクーポンを終了すると、終了したクーポンが配られてしまうことがあります。新しいクーポンに差し替えてから、古いほうを終了します。
(出典:LINEヤフー for Business「クーポン」マニュアル)
ChatGPTで案内文を作る
誕生月クーポンは、あいさつメッセージ・毎月の配信・チャットの一言と、同じ特典を場所ごとに違う長さで伝える必要があります。店の情報をChatGPTに渡して、まとめて案を出してもらうと手早く進みます。
LINE公式アカウントで、誕生月のお客様向けのクーポンを出します。案内の文面を作ってください。 【店の情報】 ・業種:〔個人で営業している美容室〕 ・特典:〔誕生月のご来店でトリートメントを無料でお付けします〕 ・使える期間:〔誕生月の1日〜末日〕 ・確かめ方:〔会計のときに誕生月をお伺いします〕 【作ってほしいもの】 1. クーポン名(短く) 2. クーポンの利用方法の文(誰が・いつ・どう使えるか) 3. あいさつメッセージに入れる2〜3行(誕生月を数字で送ってもらうお願いも入れる) 4. 毎月の配信の最後に添える1行 5. チャットで1人ずつ送るときの一言(名前を入れる場所を〇〇にする) 【お願い】 ・上の情報にないこと(割引率・期限の延長など)は書かない ・押しつけがましくならないよう、やわらかい言い方にする ・案を2パターン出す
出てきた案は、特典の中身と期間が店の決めたとおりになっているかを必ず確かめてから使います。言い回しの整え方はLINE配信の文章の書き方も参考になります。
会計での確かめ方
「置いておく」と「添える」のクーポンは、誕生月でない友だちにも見えます。だれが使えるのかを、店の側で先に決めておくと、会計で迷いません。
確かめ方を店で決めておく
確かめ方は、おおきく3つあります。
- 申告で受ける:「今月お誕生日ですか?」と聞くだけ。手間がなく、お客様も気持ちよく使える
- 控えた誕生月と照らす:手元の一覧やチャットのノートにある月と合っているかを見る
- 誕生月が分かるものを見せてもらう:確実だが、お客様に手間をかける
常連さんが中心の小さな店なら、申告で受けるか、控えた月と照らすくらいで十分なことが多いはずです。決めた確かめ方は、クーポンの利用方法の欄にも書いておきます。
クーポン画面の「使用済みにする」を押してもらう運用にしておけば、管理画面の分析で使われた回数も数えられます。
業種別:特典の例
誕生日の特典は、値引きより「いつもより少しうれしいこと」のほうが、原価を抑えながら印象に残りやすい形です。
| 業種 | 特典の例 | 合う配り方 |
|---|---|---|
| 飲食店 | 〔デザート1品〕〔ドリンク1杯〕をサービス | 置いておく+添える |
| 美容室 | 〔トリートメント〕を無料で追加 | 1人ずつ送る |
| 教室 | 〔ご友人の体験レッスン1回無料〕 | 1人ずつ送る |
| 小売 | 〔誕生月のお買い物から〇円引き〕〔ラッピング無料〕 | 置いておく+添える |
値引きの幅を原価から決める考え方は、クーポンの作り方の「特典の中身を決める」で扱っています。
よくある疑問
Q. 誕生日当日に自動で送れる?
公式LINEの標準機能だけでは送れません。誕生日で絞る項目がなく、日付を決めた配信も「その日の誕生日の人だけ」には絞れないためです。
当日に自動で送りたい場合は、有料の仕組みを使う形になります。LINEヤフーのCRMオプション(月5,000円・税別)には、誕生日などをきっかけにメッセージを自動で送る機能があります。ただし、申し込めるのは認証済みのアカウントです。(出典:LINEヤフー for Business「CRMオプション」)
ほかに、誕生日を登録して配信できる拡張ツールを使う方法もあります。無料で使える範囲はLINE拡張ツールの無料プランで比べています。まずは無料の3つの配り方で、誕生月クーポンがどれくらい使われるかを見てから考えても遅くありません。
Q. 配信の通数は減る?
配り方によります。「置いておく」と「1人ずつ送る」は、あいさつメッセージ・チャットを使うので通数に入りません。「添える」は、いつもの配信の分だけ数えられます。
誕生日のためだけに友だち全員へ配信すると、その回は友だちの人数分の通数を使います。通数の数え方はLINE公式アカウントの料金が高いと感じたらで詳しく扱っています。
Q. 誕生月以外の人が使ったら?
「置いておく」「添える」では、誕生月でない人もクーポンを開けます。会計で確かめる方法を決め、利用方法の欄に書いておけば、その場で丁寧にお断りしやすくなります。
ほかの人に使われるのが気になる特典なら、誕生月の人にだけ届く「1人ずつ送る」に寄せます。
まとめ
公式LINEの標準機能には、誕生日に合わせて自動で送る仕組みがありません。そのかわり、無料のままでも3つの配り方で、誕生月のお客様にクーポンを届けられます。
- 置いておく:リッチメニューやあいさつメッセージに1枚。手間がほぼなく、通数も使わない
- 添える:いつもの配信の最後に「今月お誕生日の方へ」と1行。思い出してもらえる
- 1人ずつ送る:誕生月をトークで送ってもらい、その月にチャットで渡す。名前を入れて一言添えられる
- 会計:だれが使えるかと確かめ方を決め、利用方法の欄に書いておく
ぼくのおすすめは、まず誕生月クーポンを1枚作ってリッチメニューに置き、あいさつメッセージで誕生月を聞いておくことです。誕生月の返事が集まってきたら、その月の人にチャットで「おめでとうございます」と送るところまで、無料のまま広げられます。


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