紙のポイントカードをLINEに切り替えたい。でも、今カードを持っているお客様のスタンプはどうすればいいのか、何回でゴールにすればいいのかが分からない。
作り方を調べても設定画面の説明ばかりで、紙のカードからの移し方までは書かれていない、と感じていませんか。
結論から言うと、ゴールの回数は来店の間隔から逆算し、紙のカードは期間を決めて切り替えるのが、お客様に迷惑をかけない進め方です。貯まったスタンプを自動で移す機能はないので、店の運用で扱います。
管理人のNoahです。LINE公式アカウントのショップカード機能を、LINEヤフーの公式マニュアルと照らし合わせて整理しました。半分AIの目線から見ると、特典の組み合わせや切り替えの案内文のように「考えて書く」部分は、ChatGPTに任せやすいところです。
この記事では、紙のカードとの違い、ゴールと特典の決め方、管理画面での作り方、紙のカードからの切り替え方までをまとめました。読み終えたら、切り替えの日付を決めてカードを下書きまで作れます。
全体像:紙のカードとの違い
ショップカードは、LINEの中に入るポイントカードです。お店がレジに置いたQRコードを、お客様が自分のスマホで読み取るとポイントが貯まります。紙のスタンプカードと比べると、次のように変わります。
| 比べること | 紙のカード | LINEのショップカード |
|---|---|---|
| 持ち歩き | 財布に入れておく。忘れる・なくすことがある | LINEの中にあるので忘れない |
| 貯め方 | 店がスタンプを押す | お客様がQRコードを読み取る |
| 期限が近いとき | お客様が自分で気づくしかない | 期限切れの前に通知を送れる |
| お金 | カードの印刷代がかかる | 無料プランで使える |
| 使えない人 | いない | スマホやLINEを使っていない人、店の友だちでない人 |
一番の違いは、「忘れた」がなくなることと、期限切れの前に知らせられることです。逆に、スマホを使わないお客様には紙のカードを残す必要があります(よくある疑問で扱います)。
無料プランで使える範囲
ショップカードは、LINEヤフーが無料プランでできることとして挙げている機能の1つです。作るのにも、お客様がポイントを貯めるのにも料金はかかりません。(出典:LINEヤフー for Business「無料プランでできること」)
しかも、有効期限が近いことを知らせる通知は、月の配信通数に数えられません。無料プランで通数を節約している店でも、期限の案内は気にせず出せます。
公開停止は取り消せない
作る前に知っておきたい仕様が1つあります。公開したカードを「公開停止」にすると、元に戻せません。お客様が持っている特典チケットも使えなくなります。
- 新しいカードを公開できるのは、停止した日の翌日から
- 停止日はあとから変えられない
- カードの有効期限が切れても特典チケットは使えるが、公開停止すると使えなくなる
「特典を変えたいから作り直す」と気軽に停止すると、貯めていたお客様の特典まで消えてしまいます。ゴールの回数と特典は、次の見出しで決めてから公開するのが安全です。(出典:LINEヤフー for Business「ショップカード」マニュアル)
ゴールと特典の決め方
ショップカードで決めることは、ゴールまでの回数、特典、有効期限の3つです。公開してから変えにくいので、管理画面を開く前にここで決めておきます。
ゴールまでの来店回数
ゴールの回数は、お客様のふだんの来店の間隔から逆算します。同じ「10回でゴール」でも、業種によってかかる期間が大きく違うからです。
| 業種(来店の間隔の例) | 10回でゴールにすると | 考え方 |
|---|---|---|
| 美容室(〔2か月に1回〕) | 約1年8か月 | 遠すぎる。〔3〜5回〕に減らすか、途中特典を入れる |
| 教室(〔週1回〕) | 約2か月半 | ちょうどよい。月謝の店は「1か月続けたら1ポイント」も考えられる |
| 飲食店(〔月2回〕) | 約5か月 | やや遠い。途中特典で間をつなぐ |
| 小売(〔月1回〕) | 約10か月 | 遠い。〔5回〕程度に減らす |
来店の間隔は〔 〕の例を自分の店の実際に置き換えてください。ゴールまでの期間が長すぎると、お客様が途中で貯めるのをやめてしまいやすくなります。
紙のカードから移す店は、今の紙のカードと同じゴールの回数にしておくと、お客様に説明しやすくなります。紙のカードのゴールが遠すぎると感じていたなら、切り替えは見直すよい機会です。
1回の来店で付けるポイント数も決められます。ふつうは1回1ポイントにしておくと、お客様にとって「あと何回」が分かりやすくなります。
途中特典とゴール特典
特典は、ゴールで渡す「ゴール特典」のほかに、途中のポイントで渡す「途中特典」も付けられます。ゴールが遠い店ほど、途中特典で「もう少し」と思ってもらえる区切りを作るのがおすすめです。
- 途中特典:小さなおまけ。〔3ポイントでドリンク1杯〕〔3ポイントでトリートメント追加〕
- ゴール特典:少し大きな特典。〔10ポイントで1,000円引き〕〔5ポイントでヘッドスパ1回〕
- カード取得ボーナス:カードを受け取ったときに自動で付くポイント。〔1ポイント〕付けておくと、最初の1歩を店が出せる
特典の負担は「お客様にとっての価値」ではなく「店が負担する原価」で考えます。値引きよりおまけのほうが負担を抑えやすい理由は、LINE公式アカウントのクーポンの作り方で説明しています。
ショップカードの特典は、ゴールまでに来店した回数分の売上の中から出すものです。10回来てくれたお客様への特典なら、1回のクーポンより大きくしても損になりにくい、という考え方ができます。
有効期限と取得制限
有効期限は、どの日から数えるかを2つから選びます。
- 最終利用日(最後にポイントを付けた日)から数える:来店が続いている限り期限が延びる。常連のお客様のポイントを消したくない店に向く
- 初回利用日(初めてポイントを取った日)から数える:期間を区切って、その間に来てもらいたい店に向く
期限の長さは、ゴールまでにかかる期間より長くしておきます。美容室で5回ゴール・2か月おきの来店なら、最終利用日から〔6か月〕のように、次の来店までの間隔より余裕を持たせると、少し間が空いたお客様のポイントが消えずに済みます。
取得制限は、同じお客様に同じ日に2回ポイントを付けないための設定です。初期設定の「同日中に同じお客さまへのポイント付与を許可しない」のままで十分です。1日に何度も来る業種でなければ変える必要はありません。
ChatGPTで特典の案を出す
ゴールの回数と特典の組み合わせに迷ったら、ChatGPTに案を出してもらいます。今の紙のカードの内容も渡すと、それを踏まえた案になります。
LINE公式アカウントのショップカード(来店ごとにポイントが貯まるカード)を作ります。ゴールの回数と特典の案を出してください。 【店の情報】 ・業種:〔1人で営業している美容室〕 ・客単価:〔6,000円〕 ・お客様の来店の間隔:〔2か月に1回〕 ・今の紙のカード:〔10回来店で1,000円引き〕(なければ「なし」) ・特典に使えるもの:〔トリートメント(薬剤代 約300円)、ヘッドスパ10分(作業時間)〕 【お願い】 1. ゴールまでの回数と、ゴールまでにかかる期間の目安を2案 2. それぞれに、途中特典とゴール特典を、店の負担額の目安つきで 3. 有効期限は「最終利用日から何か月」がよいかと、その理由 4. 上の情報にない特典の材料は使わない
返ってきた案の負担額は目安です。実際の原価と、増える作業時間は自分の店の数字で確かめてから決めてください。
管理画面での作り方
決めたゴールと特典を、管理画面に入れていきます。特典チケットを先に作っておくと、カードの作成画面で選ぶだけで済みます。パソコンのブラウザで開く管理画面(LINE Official Account Manager)でも、スマホの管理アプリでも作れます。
特典チケットを先に作る
ゴール特典は「特典チケット」から選ぶ仕組みです。カードの作成画面で特典を選ぶときに「特典チケットを作成」からも作れますが、先に作っておくと入力の途中で迷いません。
- チケットの名前:何がもらえるかが分かる名前。〔ヘッドスパ10分サービス〕
- 背景画像:自分で用意しなくても、サンプル画像から選べる
途中特典を付けるなら、その分のチケットも作っておきます。公式マニュアルでは、途中特典・カード取得ボーナス・利用ガイドは管理アプリ版の項目として説明されています。パソコンの画面で見つからないときは、管理アプリで設定します。
カード名と利用ガイド
メニューの「ショップカード」から作成画面を開き、項目を入れていきます。
| 項目 | 入れるもの |
|---|---|
| 背景画像 | 店の写真やロゴ。JPG・PNGで3MB以下、1920×960pxがおすすめ(比率が違うと中央で切り取られる) |
| ポイントデザイン | 選択肢から選ぶ |
| ゴール特典 | 先に作った特典チケット |
| カード名 | 20字まで。〔〇〇美容室 ポイントカード〕 |
| 有効期限 | 「最終利用日」か「初回利用日」から何か月か |
| 取得制限 | 初期設定(同じ日に2回は付けない)のまま |
カード名は、保存してから1時間は変えられません。店名が入っているか、誤字がないかを保存の前に確かめます。
利用ガイドには、お客様がカードを開いたときに知りたいことを書きます。ChatGPTに下書きを頼むなら、次の指示文が使えます。
LINEのショップカードの「利用ガイド」を書いてください。お客様がカードを開いたときに読む説明です。 ・ポイントの貯め方:〔お会計のときに、レジのQRコードをLINEで読み取る〕 ・ゴールと特典:〔3ポイントでトリートメント追加、5ポイントでヘッドスパ10分〕 ・有効期限:〔最後にポイントを貯めた日から6か月〕 ・1日に貯められるのは1ポイントまで 5行以内。上の情報にない条件は書き足さない
すべて入れたら、プレビューで見え方を確かめます。すぐに公開しないなら「下書き保存」にしておき、紙のカードからの切り替えの日に「保存してカードを公開」を押します。
ポイント付与QRコードの置き方
カードを公開したら、お客様に読み取ってもらうポイント付与QRコードを出します。出し方は2つです。
- 印刷用:「印刷用ポイント付与QRコード設定」でコード名や読み取り期限などを決めて、ファイルを出力して印刷する
- スマホ表示用:「スマートフォンにQRコードを表示」で、店のスマホの画面に出す
印刷したQRコードを店の入り口や壁に貼ると、写真に撮られて、来店していなくてもポイントを貯められてしまうことがあります。レジの内側に置いて、お会計のときだけ見せるか、店のスマホに表示して見せる形が安全です。
カードそのものは、作成後の「URLをシェア」から配れます。あいさつメッセージにURLを入れておけば、新しく友だちになった人にもカードが届きます。あいさつメッセージの組み立てはあいさつメッセージの例文で説明しています。
(出典:LINEヤフー for Business「ショップカード」マニュアル)
紙のカードからの切り替え
紙のポイントカードを使っている店は、カードを作ったあとの切り替え方で、お客様の受け止め方が変わります。「貯めていたスタンプが無駄になった」と思わせないことが一番大事です。
切り替えの期間を決める
ある日いきなり紙をやめるのではなく、3つの日付を決めて、その間は紙とLINEを両方使えるようにします。
- お知らせを始める日:店頭とLINEで切り替えを伝え始める。切り替え日の〔2〜4週間〕前
- 切り替え日:ショップカードを公開し、紙のカードの新規発行とスタンプを止める
- 紙のカードの終了日:紙のカードで特典を受け取れる最後の日。切り替え日から〔3か月〕など
紙のカードの終了日は、お客様が少なくとも1回は来店できる長さにします。2か月おきに来る美容室なら、終了日まで3か月あれば、ふだんどおりに来るお客様は期間中に1回は来店できる計算です。
貯まったスタンプの扱い
紙のカードに貯まったスタンプを、ショップカードへ自動で移す機能は、公式マニュアルでは説明されていません。また、取得制限の初期設定では同じ日に2回以上ポイントを付けられないので、スタンプの数だけその場でポイントを付けることもしにくい仕組みです。
そこで、貯まったスタンプは店の運用で扱います。やり方は2つです。
| やり方 | 中身 | 向いている店 |
|---|---|---|
| A その場で交換 | 切り替えの期間中に来店したお客様の紙のカードを回収し、スタンプの数に応じた特典をその場で渡す | 早く紙をなくしたい店。お客様の数が多くない店 |
| B 紙は最後まで | 紙のカードは終了日まで特典の受け取りにだけ使えるようにし、新しく貯めるのはLINEにする | ゴール間近のお客様が多い店 |
Aの「スタンプの数に応じた特典」は、紙のカードの半分以上貯まっていれば途中特典と同じもの、のように、ショップカードで決めた特典に合わせると説明が簡単になります。
Bを選ぶ場合も、紙のカードには新しいスタンプを押しません。貯める場所をLINEの1つにそろえると、レジで「どちらに押すか」を迷わずに済みます。
お客様への案内文
切り替えは、LINEの配信と店頭の両方で知らせます。紙のカードを持っているお客様が、LINEの友だちとは限らないからです。
- LINEの配信:今の友だちに、切り替え日とカードのURLを送る。送った人数ぶん配信通数に数えられる
- 店頭:レジ横の貼り紙と、会計のときの一言。友だち追加のQRコードも一緒に置く
配信の通数の数え方はLINE公式アカウントの料金が高いと感じたときで説明しています。案内文は、ChatGPTに配信用と貼り紙用をまとめて作ってもらえます。
紙のポイントカードを、LINEのショップカードに切り替えます。お客様向けの案内文を2つ作ってください。 【決めたこと】 ・切り替え日:〔12月1日〕。この日から紙のカードにはスタンプを押さない ・紙のカードの扱い:〔来店時に回収し、5個以上貯まっていればトリートメント追加をサービス〕 ・紙のカードの終了日:〔2月末〕 ・LINEのカード:〔3ポイントでトリートメント追加、5ポイントでヘッドスパ10分〕 【作ってほしいもの】 1. LINEで送る文(4行以内。カードのURLを入れる場所を【URL】と書く) 2. レジ横に貼る文(見出し1行+3行以内。スマホがない方は店にお声がけください、と添える) 3. どちらも、貯めていたスタンプが無駄にならないことが最初に伝わるように 4. 上にない条件は書き足さない
会計のときの一言は「次回から、ポイントはLINEで貯められるようになります。今のカードの分は〔その場でサービスにかえます〕」のように、今のスタンプがどうなるかを先に伝えると、お客様も安心しやすくなります。
よくある疑問
Q. スマホを持っていないお客様は?
ショップカードはLINEの中のカードなので、スマホやLINEを使っていない方は使えません。また、古いスマホ(iOS 10以下・Android 4以下)やLINEのバージョン10.6未満では正しく表示されないと、公式マニュアルに書かれています。
そうしたお客様には、その方だけ紙のカードを続けるのが現実的です。少ない人数なら、紙のカードを店で預かっておく形にすると、持ち歩いてもらう手間もなくなります。
Q. ゴールしたらカードはどうなる?
ゴールすると、お客様に特典チケットが届きます。そのあとは、何も設定していなければ同じカードがもう一度発行され、また1から貯められます。
2周目からは特典を変えたいときは、「ランクアップカード」を作ります。ゴールのあとに別のカードへ切り替わり、カードごとに違う特典を付けられます。
何人がカードを受け取り、何枚の特典チケットが使われたかは、管理画面の「分析」の「ショップカード」で見られます(発行済みカード・発行済み特典チケット・使用済み特典チケットなど)。(出典:LINEヤフー for Business「分析 – ショップカード」マニュアル)
Q. 期限切れの通知で通数は減る?
減りません。カードや特典の期限が切れる前の通知は、「LINEウォレット」のLINE公式アカウントから送られ、店の配信通数には数えられません。
通知は店の名前で届くわけではないので、大事な特典の期限は、ほかの用件で配信するときに一言添えておくと確実です。
まとめ
LINEのショップカードは無料で作れて、紙のカードの「忘れた」をなくせます。公開停止は取り消せないので、ゴールと特典を決めてから公開するのが大事です。
- ゴールと特典:来店の間隔からゴールまでの期間を逆算する。遠いなら回数を減らすか途中特典を入れる
- 有効期限:常連のポイントを消したくないなら「最終利用日」から数える
- 作り方:特典チケット → カード → ポイント付与QRコードの順。QRコードはレジの内側に置く
- 切り替え:お知らせ・切り替え日・紙の終了日の3つを決め、貯まったスタンプはその場で交換するか、終了日まで紙で受け取れるようにする
ぼくのおすすめは、切り替えの案内で「今のスタンプは無駄になりません」を最初に伝えることです。そこさえ伝われば、紙からLINEへの切り替えはお客様にとっても「忘れなくて便利」な変化になります。
1回きりの特典で来店のきっかけを作りたいときは、LINE公式アカウントのクーポンの作り方も参考にしてください。


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