公式LINEでメッセージを配信して、分析の画面を開いてみた。
「平均は55%」「60〜80%」と書いてある記事もあるのに、うちの数字はそれより低い。0と出ている配信まである。
先にお伝えすると、LINEヤフーが示している平均は55%(2022年6月の調べ)です。ただ、友だちが少ない店ほど、この平均と自分の数字をそのまま比べることはできません。
管理人のNoahです。開封の数え方と表示のルールを、LINEヤフーの公式の手引きで確かめて整理しました。数字を表にまとめて読むところは、ChatGPTに任せられます。
この記事では、開封率の計算のしくみから、自分の店の数字の比べ方までをまとめました。平均より低い数字が、配信の中身の問題なのか、数え方の問題なのかを見分けられるようになります。
全体像:平均55%の出どころ
「公式LINEの開封率の平均」として出てくる数字は、出どころによって違います。
| 数字 | 出どころ | 条件 |
|---|---|---|
| 55% | LINEヤフーの学習サイト | 2022年6月、LINEヤフー社調べ。友だち数や配信内容で異なる |
| 60〜80%など | 一部の解説記事 | 出典が書かれていないものがある |
| 自分の店の数字 | 管理画面の分析 | 配信ごとに、開封÷配信で出る |
数字がばらばらな理由
平均の数字がそろわないのは、調べた時期・対象・計算のしかたが、数字ごとに違うからです。どの店の、どんな配信を集めたかで、平均は上にも下にも動きます。
出典が書かれていない数字は、何を集めた平均なのかを確かめようがありません。この記事では、出どころと条件が書かれている55%だけを目安に使います。
公式の55%に書かれた条件
55%は、LINEヤフーの学習サイトに「メッセージ配信の平均開封率は55%」として載っている数字です。注記には「2022年6月、LINEヤフー社調べ(友だち数や配信内容によって異なります)」とあります。(出典:LINEヤフーマーケティングキャンパス「メッセージ配信」)
一方で、どんな業種の、何人くらいの友だちがいるアカウントを集めたのかは書かれていません。
55%は、「だいたい半分くらいの人が開く」という大まかな目安として持っておき、合格ラインとしては使わないのがおすすめです。
開封率の数え方
自分の店の開封率は、LINE公式アカウントの管理画面の「分析」で、配信ごとに見られます。
分析のメッセージ配信:配信と開封
分析のメッセージ配信の「概要」には、配信ごとに次の数字が出ます。開封率は、グラフの切り替えボタンで表示できます。(出典:LINEヤフー for Business「分析-メッセージ配信」、2026年10月2日更新)
- 配信:メッセージが送信された人数
- 開封:メッセージを開封した人数
- 開封率:開封した人数を、配信した人数で割った値
開封率の計算
開封率(%)= 開封した人数 ÷ 配信した人数 × 100
例:40人に配信して、22人が開封 → 22 ÷ 40 × 100 = 55%
ポイントは、どちらも「回数」ではなく「人数」だということです。同じ人が何度メッセージを見ても、開封は1人として数えます。
開封に数えられる条件
公式の手引きでは、いずれかの吹き出しが100%表示された時点で開封と数えます。
- 開封になる:トーク画面で、吹き出しのどれか1つが全部見えた
- 開封になる:トークルームを開かずに、プレビュー画面で吹き出しが100%表示された
- 開封にならない:既読になっても、どの吹き出しも100%表示されていない
- 数えない:同じ人の2回目以降
プレビューで表示されただけでも数えるので、開封は「メッセージを読んだ人数」より少し広い数字です。
開封などの数字は、配信から14日間集計されます。配信した日の夜に見た開封率は、そのあとまだ増えていく途中の数字です。
平均と比べるときの読み方
計算のしくみが分かると、友だちが少ない店ほど、開封率が平均とずれて見えやすい理由も見えてきます。
友だちが少ないと0と出る
公式の手引きには、結果が20未満(1〜19)のときの表示のルールがあります。配信は実際の数、開封は「0」、そのほかの数字は「ー」と表示されます。
どの数字が20未満のときかまでは書かれていません。ただ、開封の欄だけが0になることから、開封した人が1〜19人の配信は、開封が「0」と表示されると読めます。
開封が「0」と出ていても、誰も開いていないとは限りません。本当に誰も開いていない配信も、同じ「0」です。
ここから計算すると、開封の実際の人数が見えるのは、開封が20人以上になったときです。配信の人数ごとに、開封の数字が見えはじめる開封率を出しました。
| 配信した人数 | 開封が見えはじめる開封率 | 計算 |
|---|---|---|
| 19人以下 | 見えない(開封はいつも0) | 開封が20人に届かない |
| 30人 | 約67%から | 20 ÷ 30 |
| 40人 | 50%から | 20 ÷ 40 |
| 100人 | 20%から | 20 ÷ 100 |
| 300人 | 約7%から | 20 ÷ 300 |
友だち40人のカフェで開封が0と出たなら、本当の開封率は0%から47.5%(19人)までのどこかです。半分近くの人が開いていても、表には0と出ます。
開封が0の配信は、「0%」ではなく「0〜19人(見えない)」と書き分けておきます。
配信がいつも19人以下の店では、開封率を比べることができません。その間は、配信のあとに入った予約や、トークでの返信の数を手で数えておきます。
1人で動く割合
もう1つの計算は、開封した人が1人増えると、開封率が何ポイント動くかです。1人分の重みは「100 ÷ 配信した人数」で出せます。
- 配信40人:100 ÷ 40 = 1人で2.5ポイント動く
- 配信100人:100 ÷ 100 = 1人で1ポイント動く
- 配信300人:100 ÷ 300 = 1人で約0.3ポイント動く
説明用の架空の例で比べてみます。友だち40人のカフェで、ある配信は22人が開封して55%、次の配信は20人で50%でした。
5ポイント下がったように見えますが、違いは2人だけです。友だちが少ない店では、数ポイントの差だけで配信の中身がよかったか悪かったかを決めるのは難しいと考えておきます。
一方、友だち300人の整体院で55%から48%に下がったなら、開封した人は165人から144人へ、21人減っています。配信した人数が多いほど、同じような差でも偶然では説明しにくくなります。
どこからが偶然では説明しにくい差かは、この記事では「差の人数が、配信した人数の平方根(√)より大きいか」を目安にします。確率の考え方から出した大まかな近似で、公式の基準ではありません。
| 配信した人数 | 目安の人数(√配信) | 開封率にすると |
|---|---|---|
| 40人 | 約6人 | 約16ポイント |
| 100人 | 10人 | 10ポイント |
| 300人 | 約17人 | 約6ポイント |
カフェの2人の差は、目安の6人に届かないので偶然の範囲です。整体院の21人の差は17人を超えるので、配信のどこかが違ったと考えられます。
比べる相手は自分の過去の配信
比べる相手のおすすめは、平均ではなく、自分の店の過去の配信です。配信の中身や友だちの顔ぶれは毎回少しずつ変わりますが、同じ画面のルールで数えた数字なので、平均よりは条件が近くなります。
配信のたびに、次のような表を1行ずつ足していきます。数字を写すのは、集計が終わる15日目以降にします。以下は説明用の架空の整体院の例です。
| 配信日時 | 内容 | 配信 | 開封 | 開封率 |
|---|---|---|---|---|
| 9/4(金)12時 | 9月の空き状況 | 300 | 168 | 56% |
| 9/18(金)12時 | 肩こりのセルフケア | 302 | 145 | 48% |
| 10/2(金)20時 | 10月の空き状況 | 305 | 171 | 56% |
3行並ぶだけでも、この店の開封率はだいたい50%台だと分かります。平均の55%と比べるより、自分の店の真ん中の値(中央値)から外れた配信を探すほうが、次に直すところが見つかります。
内容の欄には、何の配信かを短く書いておきます。あとで見返したとき、開封率が低かった配信の中身を思い出せます。
ChatGPTに数字を読ませる
配信が増えてくると、開封率の計算や見比べに手間がかかります。分析の画面から写した数字をChatGPTに渡して、表にまとめてもらいます。次のプロンプトの〔 〕を、自分の店の数字に置き換えます。
LINE公式アカウントの配信ごとの数字を表にまとめてください。 【ルール】 ・開封率=開封÷配信×100(小数第1位まで) ・開封が「0」の行は、開封率を計算せず「0〜19人(見えない)」と書き、中央値の計算からも外す ・残りの行の開封率の中央値を出す ・各行について、中央値との差を人数に直す(差のポイント×配信÷100) ・差の人数が√配信(配信した人数の平方根)以上の行に印をつける ・原因の推測や、ほかの店の平均との比較はしない 【数字】(配信日時/内容/配信/開封) 〔9/4 12時/9月の空き状況/300/168〕 〔9/18 12時/肩こりのセルフケア/302/145〕 〔10/2 20時/10月の空き状況/305/171〕
出てきた表は、1〜2行だけ電卓で計算し直して、合っているかを確かめます。この例なら、9/18の配信に印がつきます(中央値56.0%との差は約24人で、目安の約17人を超える)。
低いときに見直すところ
印のついた配信が見つかったら、いつもの配信との違いを探します。開封は配信が届いて表示されたかの数字なので、見直す候補は、届けた時間・回数と、届けた中身・相手です。
配信の時間と回数
表の配信日時の欄を並べると、時間の違いが原因の候補になるかどうかが分かります。
整体院の例では、印のついた9/18は、50%台だった9/4と同じ金曜12時です。この配信では、時間は候補から外せます。
- 時間帯:印のついた配信だけ、いつもと違う時間に送っていないか。何時に送るかを決め直すならLINEの配信の時間帯が参考になります
- 回数:その前の数日に、続けて送っていないか。間隔の目安はLINEの配信の頻度にまとめています
配信の中身と相手
時間が同じなら、中身を比べます。9/18は、ほかの2回の「空き状況」と違って「肩こりのセルフケア」でした。その配信が友だち全員に向けた内容だったかを見ます。
一部の人にしか関係しない内容を全員に送った配信は、開封率が低めに出ることがあります。プレビューで表示されるだけでも開封に数えられるので、最初の吹き出しの書き出しも見直す候補です。
一部の人にだけ関係する内容なら、関心のありそうな人に絞って送る方法もあります。誰に絞るかの決め方はLINEのセグメント配信のやり方を見てください。
ただし、人数を絞るほど、数字が出ない欄が増えます。人数が少ない配信の開封率は、ほかの配信と並べずに分けて見ます。
- 開封が19人以下:開封は「0」と出る(上の「友だちが少ないと0と出る」のとおり)
- セグメントごとの配信が49人以下:配信の数が表示されない。開封が20人以上なら、開封は表示される(公式の手引き)
1回に1つだけ変える
見直すところが見つかっても、次の配信で変えるのは1つだけにします。時間と相手を同時に変えると、開封率が上がっても、どちらが効いたのか分からなくなるからです。
- 変えることを1つ決める(例:配信の時間を12時から20時へ)
- ほかの条件は、いつもの配信と同じにする
- 15日目以降に表へ1行足し、中央値と比べる
変えた配信が、中央値より目安の人数(√配信)以上高く出たら、効いた可能性があります。友だちが少ない店では1回の結果だけで決めず、同じ変え方で2〜3回続けます。続けても目安の中に収まるなら、その変え方は保留にして、次の1つを試します。
開封率は、予約や来店の手前の数字です。表には、その配信のあとに入った予約の数も1列足しておくと、開封率を上げること自体が目的になるのを防げます。
よくある疑問
Q. 既読と開封は同じ?
同じではありません。既読でも開封にならないことがあり、トークルームを開かなくても開封になることがあります。数え方は上の「開封に数えられる条件」のとおりです。開封率を見るときは、分析の画面の開封の数字を使います。
Q. クリック率も見るべき?
メッセージにリンクを入れているなら、見ておくと役に立ちます。開封率は「見たか」、クリックは「見たあとにリンクを押したか」で、分かることが違います。
開封率はいつもどおりなのにクリックが少ないなら、開いたあとの文章やリンクの置き方に原因があるかもしれません。
クリックの数え方と、0や「ー」の表示のルールはLINE公式アカウントのクリック率に、文章の直し方はLINEの配信の文章の書き方にまとめています。
まとめ
公式LINEの開封率の平均は55%(2022年6月、LINEヤフー社調べ)です。ただ、対象も計算方法も書かれていないので、自分の店の数字は、平均より自分の過去の配信と比べるほうが確かです。
- 写す:15日目以降に、配信ごとの配信と開封を表へ。開封が0の行は「0〜19人(見えない)」
- 印をつける:中央値との差が√配信人数を超えた配信(ChatGPTに任せられる)
- 試す:印の配信といつもの配信の違いを1つだけ変え、予約の数も一緒に見る
ぼくのおすすめは、過去3回分の配信の数字を、今日のうちに表へ写してみることです。表が1枚あれば、次の配信で何を変えるかを1つに絞れます。さっそく分析の画面を開いてみましょう!


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