「予約」「営業時間」と送られたら自動で返すように、LINE公式アカウントで応答メッセージを設定した。なのに、お客さんから届いたメッセージに何も返っていない。
設定画面を見直しても、どこが悪いのか分からず、結局ひとつずつ手で返している方もいるのではないでしょうか。
反応しない原因は、ほとんどが5つの設定のどれかです。なかでも多いのが、キーワード応答は「完全一致」でしか反応しない、という仕組みです。お客さんは「予約」ではなく「予約したいです」と送ってくるからです。
管理人のNoahです。LINE公式アカウントの応答メッセージの仕様を、LINEヤフーの公式マニュアルと照らし合わせて整理しました。半分AIの目線から見ると、完全一致の問題は「お客さんが送りそうな言い方を先に洗い出す」ことで、かなり減らせます。
この記事では、まず確かめる5つの設定と、お客さんの言い回しをChatGPTで洗い出してキーワードに登録する方法をまとめました。上から順に確かめれば、10分ほどで原因にたどり着けます。
まず確かめる5つの設定
上から順に確かめます。①〜④は設定のスイッチ、⑤は作った応答の種類の問題です。
| 確かめる設定 | 見る場所 | 反応しないときの状態 |
|---|---|---|
| ①応答メッセージがオンか | [設定]→[応答設定] | 応答メッセージがオフになっている |
| ②チャットとの切り替え | [設定]→[応答設定]の応答時間 | その時間帯は手動のチャットだけで返す設定になっている |
| ③「利用中」か | [応答メッセージ]の一覧 | 作ったメッセージが「停止中」のまま |
| ④スケジュール | 各応答メッセージの設定 | 期間や時間の指定から外れている |
| ⑤応答の種類 | 各応答メッセージの「応答タイプ」 | 一律応答:キーワード応答が先に返っている/キーワード応答:お客さんの言葉と一字でも違う |
①応答メッセージがオンになっているか
管理画面の[設定]→[応答設定]で、応答メッセージがオンになっているかを見ます。応答メッセージを作っても、ここがオフなら1通も返りません。アカウントを作ったばかりのときや、誰かが設定を触ったあとに起こりがちです。
②チャットと応答メッセージの切り替え
チャットをオンにしていても、応答時間の設定を使えば応答メッセージと一緒に使えます。ただし、応答時間内は「手動のチャット」だけで返す設定にしていると、その時間帯は自動の返事が出ません。
「昼は反応しないのに、夜は反応する」という場合は、ほぼこれが原因です。応答時間内も応答メッセージを使う設定にするか、営業時間中は手で返すと割り切るかを決めます。
(出典:LINEヤフー for Business「応答設定マニュアル」)
③作ったメッセージが「利用中」になっているか
[応答メッセージ]の一覧で、作ったメッセージのステータスを見ます。「停止中」になっているものは、期間内でも送られません。作っている途中で保存したまま、オンにし忘れていることがあります。
④スケジュールの期間と応答時間
応答メッセージには、送る期間や、毎日の時間帯を指定できます。キャンペーン用に期間を区切ったまま、期間が終わっていたというのはよくあるパターンです。
⑤一律応答とキーワード応答、どちらで作ったか
応答メッセージには、どんなメッセージにも同じ返事をする「一律応答」と、決めた言葉が届いたときだけ返す「キーワード応答」の2種類があります。作った応答メッセージを開くと、「応答タイプ」でどちらかが分かります。反応しない理由は、この2つで違います。
一律応答で作ったのに返らないと感じるときは、別の応答が先に返っていることがほとんどです。
- お客さんの言葉がどれかのキーワードと一致すると、キーワード応答が優先され、一律応答は返らない
- 一律応答を複数作っていると、期間を指定したもの → 毎日の時間を指定したもの → スケジュールなしのもの、の順で1つだけ返る。古いキャンペーン用の一律応答が残っていないかを見る
キーワード応答は、お客さんが送ったメッセージが、登録したキーワードと完全に一致したときだけ返ります。キーワードを含んでいるだけでは反応しません。
| 登録したキーワード | お客さんが送った言葉 | 反応するか |
|---|---|---|
| 予約 | 予約 | する |
| 予約 | 予約したいです | しない |
| 予約 | よやく | しない |
| 営業時間 | 営業時間は? | しない |
(出典:LINEヤフー for Business「応答メッセージ」マニュアル)
①〜④に問題がないのに反応しないなら、原因はほぼキーワード応答の完全一致です。直し方は2つあります。お客さんが送りそうな言い方をキーワードに増やすか、お客さんに決まった言葉を送ってもらうかです。
お客の言い回しの揺れをChatGPTで洗い出す
キーワードは、1つの応答メッセージに最大51個まで登録できます。この枠を使って、お客さんが送りそうな言い方をまとめて登録します。自分で思いつく言い方には限りがあるので、ChatGPTに洗い出してもらいます。
よく来る質問ごとに、言い回しを出させる
ChatGPTに貼り付ける指示文は次のとおりです。〔 〕を書き換えてください。
LINE公式アカウントのキーワード応答に登録する言葉を考えています。 キーワードは「完全一致」でしか反応しないので、お客さんが実際に送りそうな言い方をできるだけ多く出してください。 【店の情報】 ・業種:〔駅前の小さな美容室〕 ・お客さんの年代:〔20〜50代〕 【質問の種類】 ・〔予約したい〕 ・〔営業時間を知りたい〕 ・〔駐車場があるか知りたい〕 【お願い】 1. 質問の種類ごとに、お客さんが送りそうな言い方を20個ずつ出してください 2. 次の揺れも含めてください:ひらがな/カタカナ/漢字、「です」「ますか」などの語尾、「?」の有無、短い言い方(「予約」「よやく」) 3. 1つの言い方は1行に1つ、余計な説明はつけないでください
出てきた言い方は、実際にお客さんから届いたメッセージと見比べて、自分の店で使われそうなものだけ残します。チャットの履歴に過去の問い合わせが残っていれば、それも一緒にChatGPTに貼ると、店に合った言い方が増えます。
ただし、お客さんの名前や電話番号が入ったメッセージは、消してから貼り付けてください。ChatGPTに貼るのは、質問の言い方だけで足ります。
キーワードとして登録する
- [応答メッセージ]で、直したい応答メッセージを開く
- キーワードの欄に、残した言い方を1つずつ追加する(51個まで)
- 保存して、ステータスが「利用中」になっているか確かめる
- 自分のスマホから、登録した言い方をいくつか送って、返ってくるか試す
お客さんに決まった言葉を送ってもらう
もう1つの直し方は、言い回しを追いかけるのではなく、お客さんが送る言葉をこちらで決めてしまう方法です。やり方は2つあります。
| やり方 | 向いている場面 | 用意するもの |
|---|---|---|
| リッチメニューのボタン | 予約・営業時間など、毎回聞かれること | リッチメニューのボタンの設定 |
| 送る言葉と特典を先に伝える | クーポン・キャンペーンなど、お客さんに送ってほしいとき | 告知の文と、特典のクーポン |
リッチメニューのボタンに「予約」というテキストを送る動作を付けておけば、お客さんがボタンを押すだけで「予約」が送られ、必ず一致します。言い回しの揺れそのものがなくなるので、よく聞かれる質問はこちらを先に整えるのがおすすめです。
送る言葉と特典を先に伝える方法は、「『クーポン』と送ると、次回使える〇〇をプレゼント」のように、送る言葉と、送ると起きることをセットで知らせておくやり方です。お客さんは知らせた言葉をそのまま送ってくるので、一致しやすくなります。自動応答を「お客さんが話しかけるきっかけ」に変えられるのも良いところです。
知らせる場所は、あいさつメッセージ、ふだんの配信、店頭のPOP、Instagramのプロフィールなどです。使うときは、次の3つに気をつけます。
- 言葉を決めても揺れは出る:「クーポンください」「クーポン!」と送る人もいるので、よくありそうな言い方は上の手順でキーワードに足しておく
- 何度も送れてしまう:応答メッセージは送られるたびに返る。割引の文章をそのまま返すと何度でも使えるように見えるので、特典はクーポンにして、使える回数を「1回のみ」にする
- 期間を決める:キャンペーンで使うなら、応答メッセージのスケジュールで期間を指定し、終わったら止める
告知の文は、ChatGPTに「LINE公式アカウントで『クーポン』と送ると〔次回使えるドリンク1杯無料のクーポン〕が届くことを知らせる文を、あいさつメッセージ用・店頭POP用・Instagramのプロフィール用の3つ作ってください。〔10月31日まで〕であることも入れてください」と頼むと、置き場所ごとの長さでそろいます。
それでも反応しないとき
5つの設定を確かめても反応しないときは、管理画面の外に原因があるかもしれません。
拡張ツールを入れている場合
拡張ツールを使っていると、LINE公式アカウントの「Webhook」がオンになり、メッセージへの返事を拡張ツールの側で処理するようになっていることがあります。この場合、管理画面で作った応答メッセージは動かないことがあります。
拡張ツールを入れているなら、自動の返事はツール側で設定します。どちらで返すかを1つに決めておくと、二重に返ったり、どちらも返らなかったりするのを防げます。
自分のスマホで試すときの注意
試すときは、自分の個人のLINEで店のアカウントを友だち追加し、そこから送ります。管理画面やLINE公式アカウントのアプリのチャット画面から送っても、お客さんの立場の確認にはなりません。
また、設定を変えた直後は、トーク画面を一度閉じて開き直してから送ると、変更後の動きを確かめやすくなります。
よくある疑問
Q. キーワードは1つの応答にいくつ登録できますか?
1つの応答メッセージに、最大51個まで登録できます。51個で足りないほど言い方が多い質問は、リッチメニューのボタンで決まった言葉を送ってもらう方法と組み合わせます。
Q. 一律応答とキーワード応答は一緒に使えますか?
一緒に使えます。キーワードに一致したメッセージにはキーワード応答が、それ以外のメッセージには一律応答が返ります。よく来る質問はキーワード応答で答え、それ以外には一律応答で「受け取りました」と伝える、という組み合わせが小さなお店には扱いやすい形です。
キーワード応答しか作っていないと、どのキーワードにも当てはまらないメッセージには何も返りません。言い回しの違いを汲み取って答えさせたいなら、生成AIを使う「AIチャットボット」という機能もあります。くわしくはよくある質問への対応をAIで自動化する方法で紹介しています。
Q. 自動応答は通数に数えられますか?
数えられません。LINEヤフーの料金プランのページで、応答メッセージはメッセージ通数のカウント対象外とされています。無料プランの月200通を使わずに、何度でも返せます。
(出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」)
まとめ
LINE公式アカウントの自動応答が反応しないときは、5つの設定を上から順に確かめます。
- 設定のスイッチ:①応答メッセージがオンか/②チャットとの切り替え/③「利用中」か/④スケジュール
- 応答の種類:⑤一律応答は、キーワード応答が先に返っていないか・一律応答どうしが重なっていないか。キーワード応答は、完全一致でしか反応しない
- 直し方:ChatGPTでお客さんの言い回しを洗い出して登録する(51個まで)か、リッチメニューのボタンや「『クーポン』と送ると特典」の告知で、決まった言葉を送ってもらう
ぼくのおすすめは、一番よく来る質問1つだけ、今日キーワードを20個に増やしてみることです。それだけで、手で返す回数が目に見えて減るはずです。
営業時間外の問い合わせへの返し方は、営業時間外の問い合わせを取りこぼさない方法でまとめています。


Comment