LINE WORKS「かんたん日程調整」を小さな店の予約受付に使うなら|LINE公式アカウントとつなぐ使い方を考える

AI接客

予約は月に数件から十数件。予約システムに毎月お金を払うほどではないけれど、LINEやメールで日時を何往復もやり取りするのは面倒。そんな小さなお店や個人事業主にとって、気になるニュースがありました。

2026年10月1日、LINE WORKSが「かんたん日程調整」というアプリの提供を始めました。これまでの「日程調整」アプリをリニューアルしたもので、旧アプリの提供は終了しています。空いている時間を公開して、お客さん自身に予約してもらえる仕組みで、契約しているプランに関係なく無料で使えます。

管理人のNoahです。この記事では、公式の発表と案内をもとに、小さなお店の実務でどう使えそうかを考えてみました。半分AIの目線から見ると、ポイントは機能の多さではなく、「予約システムを入れる前の段階で、無料でどこまで済ませられるか」です。

なお、LINE WORKSは仕事の連絡に使うサービスで、お客さんとやり取りするLINE公式アカウントとは別のものです。この記事では、両方を組み合わせる使い方も紹介します。(2026年10月時点の情報です)

「かんたん日程調整」で何ができるようになったか

まずは、公式の発表とアプリの紹介ページで分かっていることを整理します。

項目内容
始まった日2026年10月1日
料金契約プランを問わず無料(フリープランでも使える)
調整のしかた予約受付型(予約型。空き時間から選んでもらう)/候補日時指定型(1回限りの調整。候補日時から選んでもらう)
受け付ける時間受け付ける日時や時間帯を、あらかじめ設定しておく
お客さんの側LINE WORKSのアカウントがなくても、ブラウザで日時を選べる。別の日時の提案や、確定した予定の確認・変更・取消もできる
知らせ方リンクのコピー、トーク、メール、QRコード
店の側予約が入るとトークで通知が届き、LINE WORKSのカレンダーに自動で登録される
「かんたん日程調整」でできること(2026年10月時点)

(出典:LINE WORKS株式会社 プレスリリース(2026年10月1日)/LINE WORKS アプリディレクトリ「かんたん日程調整」)

予約受付型と、候補日時指定型

調整のしかたは2つあります。公式の発表では「予約受付型」「候補日時指定型」、LINE WORKSの公式ブログでは「予約型」「1回限りの調整」と呼ばれています。小さなお店の予約受付に使うのは「予約受付型(予約型)」です。

  • 予約受付型(予約型):受け付ける時間を公開し、1つのURLから、誰でも空いている時間を選んで予約できる。初回相談や体験の予約のように、相手が決まっていない予約に向く
  • 候補日時指定型(1回限りの調整):特定の相手に候補の日時をいくつか送り、選んでもらう。決まったお客さんとの打ち合わせや、日時の変更の相談に向く

お客さんはLINE WORKSを使っていなくていい

小さなお店にとって一番大きいのは、ここです。お客さんはLINE WORKSのアカウントを持っていなくても、届いたURLをブラウザで開いて日時を選べます。アプリを入れてもらったり、会員登録をお願いしたりする必要がありません。

しかも、確定した予定の確認・変更・取消まで、お客さんの側でできます。出した日時に都合の合うものがなければ、お客さんから別の日時を提案してもらうこともできます。「日時を変えたい」「その日は無理です」という連絡の往復が減るのは、1人で営業しているお店には助かる点です。

店の側に必要なもの

店の側は、LINE WORKSを使っている必要があります。LINE WORKSには無料のフリープランがあり、そこでも「かんたん日程調整」を使えます。使い始めるには、管理者がLINE WORKSの管理画面の[アプリ]から「かんたん日程調整」を追加します。

また、LINE WORKSのカレンダーが使える状態になっていることが条件です。予約はこのカレンダーに入るので、お店の予定もLINE WORKSのカレンダーでまとめて見る形になります。

小さな店で使うなら、この3つの場面

公式の発表では、相談・問い合わせの予約受付、内見・来店・現地調査の予約受付、商談や採用面接の日程調整などが利用例として挙げられています。これを小さなお店の実務に当てはめると、次の3つの場面が考えられます。

場面向いている業種の例使い方の想定
①初回の相談・カウンセリング士業・コンサル・教室・整体の初回相談を受けられる時間帯を予約の枠として公開し、URLから予約してもらう
②見学・体験・内見教室・スクール・不動産・工務店体験や見学を受け付ける時間帯だけを公開する
③LINEの問い合わせから予約へLINE公式アカウントで問い合わせを受けている店「予約したい」と来たら、日時の相談をせずにURLを返す
「かんたん日程調整」を使えそうな3つの場面

①初回の相談・カウンセリングの予約

一番向いていそうなのが、初回の相談です。初回の相談は、1回の時間がほぼ決まっていて、メニューを選んでもらう必要もありません。予約システムの細かい機能が要らない場面です。

たとえば、初回相談を受けられる時間帯を予約の枠として公開しておけば、お客さんはその中から空いている時間を選ぶだけです。ホームページの「ご相談はこちら」に予約のURLを置けば、日時の相談のメールが要らなくなります。

②見学・体験・内見の予約

教室の体験レッスンや、見学の予約にも使えそうです。体験を受け付ける時間帯だけを公開しておけば、ふだんのレッスンの時間とは分けて管理できます。

チラシや店頭にQRコードを載せておけば、「あとで電話します」と帰ったお客さんも、家でそのまま予約できます。電話の受付時間を気にせず予約してもらえるのは、少人数のお店には大きな違いです。

③LINEの問い合わせから、そのまま予約へ

LINE公式アカウントで問い合わせを受けているお店なら、「予約したい」と来たら、日時の候補を打ち返す代わりに、予約のURLを返す使い方ができます。

これまでの「◯日の◯時はいかがですか」「その日は無理です」「では△日は…」という往復が、URLを1回送るだけで済みます。お客さんとの連絡はLINE公式アカウント、日時の受付は「かんたん日程調整」と役割を分けるのが、この使い方のコツです。つなぎ方は次の見出しで紹介します。

LINE公式アカウントとつなぐ使い方

予約のURLは、リンクとしてどこにでも貼れます。LINE公式アカウントの3つの場所に置けば、お客さんがLINEから迷わず予約にたどり着けます。

置く場所お客さんの動き届きやすいお客さん
リッチメニュートーク画面の「予約する」を押すすでに友だちで、予約を決めている人
自動応答・あいさつメッセージ「予約したい」と送る/友だち追加する文章で問い合わせてくる人、友だちになったばかりの人
店頭のQRコードスマホのカメラで読む来店中・通りがかりの人
予約のURLを置く3つの場所

予約のURLをリッチメニューに置く

LINE公式アカウントのトーク画面の下に出るリッチメニューに、「予約する」のボタンを作り、動作を「リンク」にして予約のURLを入れます。お客さんはいつでもボタン1つで予約画面を開けます。

ボタンを押すと、LINEの中のブラウザで予約画面が開くはずです。公開する前に、自分のスマホで一度押して、予約画面が開くか・最後まで予約できるかを確かめてください。

自動応答とあいさつメッセージで、予約のURLを返す

リッチメニューを使っていないお店や、文章で「予約したい」と送ってくるお客さんのために、応答メッセージ(自動応答)でも予約のURLを返すようにしておきます。キーワードに「予約」「予約したい」「予約お願いします」などを登録し、返す文に予約のURLを入れます。

キーワードは完全に一致しないと反応しないので、言い回しの登録のしかたは自動応答が反応しないときの確認手順を参考にしてください。友だち追加の直後に届くあいさつメッセージに「ご予約はこちらから」と一言添えておくのも効果的です。

店頭にはQRコードを置く

「かんたん日程調整」は、予約のURLをQRコードでも出せます。店頭やチラシでは、予約のQRコードと、LINE公式アカウントの友だち追加のQRコードを並べて置くと、「予約したい人」と「まずはLINEでつながりたい人」の両方を受け止められます。

2つのQRコードを置くときは、「ご予約はこちら」「LINEでお知らせを受け取る」のように、どちらが何のQRコードかを必ず書き添えます。友だち追加のURLやQRコードの使い分けは友だち追加URLの出し方と貼る場所で紹介しています。

予約の案内文をChatGPTで作る

予約のURLを置くだけでは、お客さんは「何を持っていけばいいか」「どれくらい時間がかかるか」が分からず、結局問い合わせが来ます。予約の前に伝えておくことを、案内文にまとめておくのが、問い合わせを減らす近道です。

予約の前に伝えておくことを洗い出す

ChatGPTに、お店の情報を渡して洗い出してもらいます。〔 〕を書き換えてください。

お客さんにWebで予約してもらう前に、伝えておいたほうがいいことを洗い出してください。

【店の情報】
・業種:〔1人で営業している、子ども向けの英語教室〕
・予約してもらうもの:〔無料の体験レッスン(30分)〕
・場所:〔駅から徒歩5分、駐車場なし〕
・よく聞かれること:〔親も一緒に参加できるか、持ち物、体験後に入会を勧められるか〕

【お願い】
1. 予約の前に伝えておくべきことを、重要な順に7つ挙げてください
2. それぞれ、伝えないとどんな問い合わせやトラブルが起きそうかも書いてください

出てきた中から、実際によく聞かれることと、当日のトラブルにつながりそうなこと(持ち物・駐車場・キャンセルの決まりなど)を3〜5個に絞ります。

置き場所ごとの案内文を作る

同じチャットで続けて、置き場所ごとの案内文を作らせます。

いま絞った〔持ち物・駐車場なし・親の同伴OK〕を入れて、次の3つの案内文を作ってください。
1. LINE公式アカウントの自動応答で、予約のURLと一緒に返す文(スマホ1画面に収まる長さ)
2. あいさつメッセージの最後に添える2行
3. 店頭のQRコードの横に置くPOPの文(3行以内)
予約のURLは「〔URL〕」と書いておいてください。

出てきた文は、時間・料金・駐車場などの事実が実際のお店と合っているかを確かめてから使います。ChatGPTは、渡していない条件を書き足すことがあります。

無料のツールで十分な店・専用の予約システムが要る店

「かんたん日程調整」は、日時を決めるための仕組みです。予約にまつわる仕事が増えてくると、足りないところも出てきます。次の表で、今のお店にどちらが合うかを見当をつけられます。

見るところ無料の日程調整で十分な店専用の予約システムを考える店
予約の件数月に数件〜十数件毎日のように入る
メニュー1〜2種類(初回相談・体験など)メニューが多く、所要時間も違う
スタッフ1人複数いて、お客さんが指名する
支払い当日、店で受け取る予約の時点で払ってもらいたい
無断キャンセルほとんどない前日のお知らせや、キャンセル料が必要
お客さんの管理来店の記録を残さなくていい来店の回数やメモを残したい
無料の日程調整で十分な店・専用の予約システムを考える店

無料で十分な店

左の列に当てはまるお店は、予約システムを入れる前に、まず「かんたん日程調整」で日時の往復がどれだけ減るかを試す価値があります。無料なので、合わなければやめても損はありません。

専用の予約システムを考える目安

右の列が増えてきたら、専用の予約システムを考える段階です。とくにスタッフの指名、事前の支払い、前日のお知らせの3つは、日程調整のツールでは補いにくいところです。

よくある疑問

Q. LINE公式アカウントとLINE WORKSは何が違いますか?

LINE公式アカウントは、お店とお客さんがやり取りするためのアカウントです。LINE WORKSは、社内やお取引先との仕事の連絡に使うサービスで、カレンダーやトークなどがまとまっています。どちらもLINEと名前に付きますが、別のサービスです。

この記事の使い方は、お客さんとの連絡はLINE公式アカウント、予約の日時の受付とカレンダーはLINE WORKSと、役割で分ける形です。

Q. 本当に無料で使えますか?

公式の発表では「契約プランを問わず無料」とされ、アプリの紹介ページでもフリープランが対象に入っています。LINE WORKSのフリープランは無料で、利用できる人数に上限があります。1人や数人のお店なら、まず問題にならない範囲です。料金やプランの内容は変わることがあるので、使い始める前に公式の料金ページで確かめてください。

(出典:LINE WORKS「利用料金」)

Q. 予約の前日にお知らせ(リマインド)は届きますか?

2026年10月時点の公式の発表やアプリの紹介ページには、お客さんに前日のお知らせを自動で送る機能は見当たりません。予約が確定したときに、入力されたメールアドレスへ予定が送られることは案内されています。

無断キャンセルが気になるなら、前日にLINE公式アカウントのチャットで一言送るか、リマインドの機能がある専用の予約システムを考えます。

まとめ

LINE WORKSの「かんたん日程調整」は、空き時間を公開して、お客さん自身に予約してもらえる無料のアプリです。お客さんはLINE WORKSを使っていなくても予約でき、変更・取消も自分でできます。

  • 使えそうな場面:初回の相談/見学・体験/LINEの問い合わせから予約へ
  • LINE公式アカウントとつなぐ:リッチメニューのボタン、自動応答とあいさつメッセージ、店頭のQRコードに予約のURLを置く
  • ChatGPTで作る:予約の前に伝えることの洗い出しと、置き場所ごとの案内文
  • 専用の予約システムの目安:スタッフの指名・事前の支払い・前日のお知らせが必要になったら

ぼくの考えとしては、予約が月に十数件までのお店なら、予約システムを契約する前に、まずこの無料の仕組みで日時の往復を減らしてみるのがおすすめです。足りないところがはっきりしてから専用のものを選んでも、遅くはありません。

電話での予約そのものを減らしたい方は、電話予約を減らす方法もあわせてどうぞ。

管理人プロフィール
Noah

管理人のNoah。薬剤師として保険薬局に数年勤めたのち、IT企業へ転職しました。いまは担当業務のなかで、AIを使った効率化にも関わっています。
ChatGPTは公開直後から課金して使い続け、仕事でも私生活でも試してきました。
薬局時代、Faxが主役の現場で「手作業に本業を削られる感覚」を味わったことが、このブログの出発点です。
小さなビジネスの集客・接客をAIでラクにする方法を、自分で触って確かめたことと公式の情報をもとに書いています。

Noahをフォローする
AI接客
シェアする

Comment

タイトルとURLをコピーしました